農場のご案内

はじめまして。当農場にご興味をお持ちいただきありがとうございます。

当農場では2017年から埼玉県寄居町にて有機栽培で露地野菜を中心とする作物を育てています。

もともとは会社員でしたが、2014年から有機農業の町として知られる埼玉県小川町と、その隣の寄居町で1年ずつ有機農業の研修をし、2017年に独立しました。

ここでは、農薬や化学肥料を一切つかわない有機栽培で、季節に合わせたさまざまな旬の作物を育てています。

▶︎▶︎季節ごとの栽培野菜一覧表

▶︎▶︎農薬と化学肥料を使わない理由

栽培方法についての情報公開

▶︎▶︎野菜編
▶︎▶︎お米編

当農場で育った作物でみなさまの食卓を彩り豊かなものになれば幸いです。

こんなこと考えてます

野菜の栽培についてはさまざまな考え方がありますが、当農場では、野菜も人間も生きているという意味では基本的には同じだという考えのもと、次の5つのことを大切にして野菜を育てています。
 
 

5つのこだわり

 

①健全な土が健康な作物を育む

野菜が元気に育つ環境づくりを心がけています。

キャベツの苗
枯れ草などの有機物で作物周りの地表を覆うことで、乾燥を防ぎ、草を抑え、土の生きものに餌を与えて紫外線から守る。有機物被覆にはさまざまな効果がある。

 

②食べ過ぎは病気のもと

与える栄養(肥料)は腹八分目。
 
 

③健康なら薬はいらない

だから、農薬は使いません。
 
 

④野菜も人間も一人じゃ生きられない

畑のいろいろな生き物を大切にします。農薬を使わないもうひとつの理由です。
 

枯れ草や作物の残さを食べて土に還す一役を担うヤスデ(幼生)

 
 

⑤育てやすさ、売りやすさより「おいしさ」

「育てやすくて売りやすい」というのは農家にとってとてもありがたいことですが、作物は食べ物なので、なんといってもおいしいのが一番。だから作物の品種を選ぶ際は「おいしさ」を重視しています。

 
 

▶︎▶︎▶︎5つのこだわりについて、もう少し詳しく知りたい方はこちら

5つのこだわり

井伊農場の5つのこだわりについて、もう少し詳しくご説明いたしますが、以下の点にご留意の上、お読みいただければ幸いです。

・当農場のこだわりに過ぎず、内容の正確性については別の話となります。
・「考え方」として記載したもので、これを畑で実現するのは容易ではありません。(実行はしていますが効果が伴うようになるのは長い時間と労力がかかるという意味です)
 

健全な土が健康な作物を育む

しっかり睡眠をとり、きちんと食事をとってストレスなく生きていれば病気にかかりにくくなるものです。作物も健康に育てれば病気や虫にやられることはあまりありませんし、やられたとしても大きな被害にはつながりません。

農作物にとっての睡眠や食事の場は畑の土なので、当農場では作物が健康に成長する土を育てることを重視しています。

 

食べ過ぎは病気のもと

作物(植物)もたくさん食べると早く大きくなります。ですが、食べ過ぎでメタボになると病気がちになるように、早く大きく育てたいがために肥料をあげすぎてしまうと、病気の原因になります。ですので、与える肥料を少なめにして、健康な作物を育てることを心がけています。
また、人間がサプリメントや栄養ドリンクだけでは元気に育たないのと同じで、化学肥料だけを与えている畑では作物は健全に生育しません。だから、畑に十分なごはん(畑の主食となる堆肥など)を与えるようにしています。

堆肥は田畑の良質なごはんになる

 

健康なら薬(農薬)はいらない

健康な作物は病気や虫に負けることはありません。虫や病気にやられたら(やられそうになったら)農薬を使う、という考え方ではなく、虫や病気にやられないような元気な作物を育てることを目指していますので、たとえ有機JASで認められた農薬であっても、使いません。

有機JASの認証制度について詳しくはこちら
・有機食品の検査認証制度(農林水産省)

病気や虫で作物が大きな被害を受けたら、作物が何らかの理由でストレスを受けていたことが考えられますので、そのストレスの源を突き止めて予防する、という方法で健康な作物を育てていくのが当農場の考え方です。

 

野菜も人間も一人じゃ生きられない

人間はひとりでは生きられません。作物も本来は単独では健康に育たず、ミミズやヤスデ、トビムシ、さまざまな微生物や他の植物など、田んぼ・畑のいろいろな生き物の活動があってこそ、健康な野菜が育つ健全な土が成り立つと考えています。

農薬を使うとこれらの生き物を殺してしまったり、悪影響を及ぼしてしまったりします。さらに、その影響はこれらの生き物を餌として生きている生き物にも及びます。うちが農薬を使わないもう一つの理由は、こうした田んぼや畑とともにある生き物たちを薬剤で殲滅するようなことはしたくないからです。

カマキリは畑の守り神と言われるが、餌となる生きものがいなければ生きていけないし、餌となる生きものにも餌が必要だ。

 

育てやすさ、売りやすさより「おいしさ」

「育てやすくて売りやすい」というのは農家にとってとてもありがたいことです。野菜の種を買うと、その袋には「育てやすさ」や「売りやすさ」に関係する、次のような売り文句がたくさん書かれています。

育てやすさ

早く育つ、発芽がそろいやすい、病気に対する抵抗力がある、暑さ(寒さ)に強いなど

売りやすさ

収穫量が多い、形がそろう、色がいい、大きくなりすぎない、日持ちするなど
たとえば、同じ種類の野菜を市場経由で一度に大量出荷する場合(スーパーの生鮮食品コーナーに並ぶような野菜のこと)、この「売りやすさ」はとても重視されます。

 
農業をとりまく環境が厳しさを増し続けるなか、これらの条件は農家にとってとても重要なことです。ですが、作物は食べ物ですので、それよりも大切なのはなんと言ってもおいしさだと思います。(安全で安心できるのは第一です)

早く育ち、病気に強くてたくさんとれる野菜でも、おいしくなければ長くは売れませんし、買ってくださった方も残念な気持ちになることでしょう。

昔と比べると野菜の栄養価や味が落ちたとは、よく言われることです。その理由はいろいろあると思いますが、ひとつは味より育てやすさや売りやすさが優先されてきたことにあるのではないかと考えています。

とはいえ、繰り返すようですが、私も農家の一人として、育てやすくて売りやすいということ自体はとてもありがたいことだと考えています。ただ、それよりもおいしさを重視したいのです。

土から生まれ土にかえる

農薬と化学肥料を使わないもう一つの理由

 

畑は本来、その土地でとれる資源を上手に活かして作物を生産する資源循環の場であると同時に、さまざまな生き物が生きる場でもありました。

 
 
畑の生き物というと、作物を食害する虫がまっさきに思い浮かぶかもしれませんが、それらを食べる、いわゆる天敵もいますし、土の中で生きながら作物の生長を陰で支える土壌生物(ミミズやトビムシなど)と呼ばれる生き物もたくさんいます。
 

畑の典型的な「害虫」とされる夜盗虫(よとうむし)。こうした特定の生きものが爆発的に増えないように管理するのが有機農業の大切な仕事です。

 
こうした生き物たちは食べたり食べられたりといった食物連鎖のなかで命をつないでいますので、農薬を使って特定の生き物を一気に殺してしまうと、この連鎖が崩れてしまい、生き物のバランスを崩してしまうおそれがあります。トキが絶滅の危機に瀕した理由のひとつに、こうした農薬の使用があると指摘されています。
 
 

といっても、「どんな生き物も殺してはいけない」と言いたいわけではありません。生業として農業をやっていますので、作物を食害する虫をみつければ手で取ってつぶすこともあります。ただ、薬物をまいて生き物を殲滅するようなことはしたくないので、農薬は使わないのです。地球があまりにも人間中心に動かされてきていることへの小さな抵抗でもあります。
 
 

化学肥料頼りの問題点

もうひとつは農薬と同じように広く一般的に使われている化学肥料です。現代の化学肥料は限りある石油などのエネルギーと鉱物資源なしに作ることはできないため、化学肥料頼りでは持続可能な農業は実現できません。
 
 

【ご参考】化学肥料Q&A(日本肥料アンモニア協会)

http://www.jaf.gr.jp/hiryou/question/Q3.htm

 
 

それに、化学肥料だけで作物を栽培し続け、畑に生き物の餌となる有機物(ここでは草、落ち葉、それらを材料にした堆肥など)を入れないと、土を豊かにする働きのある生き物が生きていけなくなり、土がどんどんやせていってしまうのです。やせた土では健康な作物は育たず、病気や虫にやられてしまいます。その結果、農薬の使用、という悪循環に陥っているのではないかと思います。
 
 

里山とのつながりを回復させる有機農業

化学肥料がなかった時代に行われていたように、畑の近場で手に入る有機物を上手に活用すれば、畑やその周囲は生き生きと蘇るはずです。地権の問題があるので一筋縄にはいかないかもしれませんが、例えば荒れてしまった里山の下草刈りや落ち葉掃きをしたり、耕作放棄地や川原、空き地の草刈りをしたりして、そこで集めた草や落ち葉などの有機物を畑に還元する。

刈り草を畑に返す「草マルチ(刈り敷き)」の多様な効果についてはこちら
荒地に生い茂る篠竹も、活用方法次第では立派な資源として蘇るはずとの確信から、「荒地再生炭焼きプロジェクト」といったようなことも考えています。

▶︎▶︎荒地再生炭焼きプロジェクトについて

 
 

山の落ち葉をかき集めて作る腐葉土は有機農業に欠かせません。

 
 
里山が蘇れば野生動物による農作物の食害も減るでしょうし、美しい農村の風景も戻ってくるはずです。耕作放棄地が資源採取・循環の場として捉え直されれば、その数が減るかもしれませんし、地域内での資源循環の輪を再び作り上げることもできると思うのです。

 
 
実際に自分の農場を経営しながら、荒れた里山の再生までやるのはなかなか骨の折れることで、腐葉土(野菜の苗を育てるのに使う)の材料を集めるための落ち葉掃きくらいしかできないかもしれませんが、それでも、有機農業で生計を立てていく以上、頭のなかではこうしたことを常に考えていきたいと思っています。
 
 

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